高濃度ビタミンC点滴とは

「高濃度ビタミンC点滴療法」はノーベル賞を2回受賞したライナス・ポーリング博士によって発見され、副作用がなく理想的ながん治療の補助療法として世界中で急速に普及、発展した治療法です。しかし、その効果はがん治療にとどまらず、美容や健康維持の面にも発揮されている事がわかっています。
ビタミンCは私たちの体を老化やダメージから守る強力な抗酸化作用を持つ不可欠な栄養素です。免疫力の向上、疲労回復、美白、美肌、アンチエイジングなど様々な効果を発揮します。一方で、ストレスや喫煙、飲酒、感染症、激しい運動などによって体内のビタミンCは大量に消費され、不足しやすくなります。
人間にはビタミンCを体内で合成する機能が無いため、体外から摂取することしかできません。ビタミンCは食事やサプリメントから摂取できますが、どれだけ多く摂取しても血中濃度はあまり上昇しないまま尿中に排泄されてしまいます。そこで有効なのが「高濃度ビタミンC点滴療法」です。点滴によって血液中に直接高濃度のビタミンCを投与することで細胞の隅々まで行き渡り、様々な高い効果が期待出来ます。
「高濃度ビタミンC点滴療法」は細胞レベルで体の内側から「健康と美」を目指したアンチエイジング治療です。体の内側から若々しく、健康的な毎日を送りたい方はぜひお試しください。
※サプリメントは気軽にビタミンCを補充できるのでホームケアにおすすめです。
※「マイヤーズカクテル点滴(栄養点滴)」や「グルタチオン点滴(白玉点滴)」を併用することでそれぞれの効果と共に相乗効果が期待できます。
高濃度ビタミンC点滴の効果
- ◆抗酸化作用
活性酸素は老化やがん、生活習慣病などを誘発する大きな原因と言われています。ビタミンCの抗酸化作用により、活性酸素を除去し、細胞レベルで肌の老化を遅らせると共に生活習慣病の予防・改善につながります。 - ◆免疫力を強化する
ビタミンCはリンパ球の働きを強化するため、免疫機能を向上させます。さらに細菌・ウイルス・がん細胞の増殖を抑制するインターフェロンの生成にも必要な成分です。免疫力の向上により様々な疾患などの予防や回復を助ける効果も期待できます。 - ◆動脈硬化・生活習慣病の予防
ビタミンCは血中コレステロール値を低下させる作用があり、動脈硬化の予防につながります。 - ◆抗ストレス・疲労回復効果
私達の体は強いストレスや疲労によりビタミンCを消費し、活性酸素が蓄積しやすくなります。ビタミンCの抗酸化作用によりダメージを受け酸化した身体の修復を促します。 - ◆抗アレルギー作用
副腎でステロイドホルモンの産生を促すため、過剰なアレルギー反応を抑制する効果があります。この抗ヒスタミン作用によりアレルギー疾患の緩和が期待できます。 - ◆美白効果
ビタミンCはメラニン色素の生成を抑制・還元作用があるのでシミの改善や予防、美白作用があります。 - ◆コラーゲンの生成促進
皮膚や筋肉、血管、骨などを作るためにはコラーゲンは欠かせません。高濃度ビタミンC点滴はコラーゲンの生成を促進する作用があり、肌のはり、しわ、たるみの改善や予防につながります。 - ◆過剰な皮脂分泌の抑制
過剰な皮脂分泌を抑制し、ニキビの予防や改善につながります。
どんな方に良いのでしょう?
【生活習慣が気になっている】
- タバコをたくさん吸う
- お酒をよく飲む
- ストレスを溜めやすい
- 外にいることが多い
- よく運動をする
- 疲れ・倦怠感を感じることが多い
- 寝起きが悪い
- 免疫低下を感じる
【お肌などの悩みがある】
- 最近シミが気になる
- お肌に透明感が欲しい
- 日焼けをしてしまった
- 毛穴の開きが悩み
- ニキビや肌荒れに悩んでいる
- お肌の弾力がなくなった
- 髪にコシ・ツヤがなくなった
【病気を予防・改善したい】
- 風邪・インフルエンザの予防
- ガン予防を考えている
- 老化を遅らせたい
- 歯周病が心配
- アトピーを改善したい
- うつ病・精神状態を改善したい
回数や所要時間など
ビタミンCには即効性はありますが体内に蓄積しないため、定期的な治療が効果的です。基本的に治療回数や間隔は決まっていませんが、免疫力UPや美肌、疲労回復を目的とされる方の目安として1~2週間に1回を目安に継続的に続けて頂くことをおすすめします。
点滴はビタミンCの量によって30分~60分程度かかります。
副作用・注意点など
ビタミンCは過剰摂取しても余剰分が体外に排出されるため、基本的に重篤な副作用はありませんが、点滴を受けている最中に以下の事が起こる可能性があります。
- 注入時に血管痛や点滴刺入部位の痛みが生じることがありますが、点滴の速度をゆっくりにしたり温めたりして対応します。
- 頭痛や胃の不快感、吐き気、倦怠感がおこる可能性があります。
- 眠気やぼーっとすることがあります。これは、ビタミンCの抗ヒスタミン作用によるものと考えられ一時的なもので心配はありません。
- 利尿作用があり、喉が渇きやすくなることがあります。点滴の前後で水分補給をしてください。
- 低カルシウム血症(筋肉のけいれん)
- 低血糖症状(冷汗、めまい、ふらつきなど)
- 偽高血糖を示すことがある。
(点滴後12時間以内は血糖測定器がみせかけの高値を示します。これはビタミンCとブドウ糖の化学構造が似ている為です。点滴後12時間以内は測定を控えて下さい)
下記に当てはまる方は点滴を受けられません
- 妊娠または授乳中の方
- 心不全や浮腫、腹水のある方
- 腎不全があり透析中の方
- ビタミンCに過敏症のある方
- 抗がん剤治療中の方は、主治医の同意を得てからでないと受けられない可能性があります。
- G6PD欠損症の方は受ける事が出来ません。
G6PD欠損症は日本人には稀な病気ですが、一度に25g以上の高濃度ビタミンCを投与すると急性溶血性貧血を引き起こす可能性があります。
※ビタミンC25g以上ご希望の方はG6PD欠損症の検査が必要です。
(別途検査代がかかります)
受診の流れ
- 初回は問診票の記入及び医師との面談(カウンセリング)を行い、点滴を希望される場合には同意書の記入をしていただきます。初めての方は、12.5gからのスタートとなります。(当クリニックを初めて受診される方は初診料が別途必要です)
- 2回目以降は、ビタミンC25g以上をご希望される方にはG6PD検査を受けていただきます。検査は1度だけです。
(別途検査料が必要です。)